かまずにまるのみ。

文鳥とかビールとか

今までに経験したリモートワークを振り返る

これはリモートワーク Advent Calendar 2015 20日目の記事です。
www.adventar.org

現在、オフィスのない会社でソフトウェアエンジニアとして働いています。
これまで3社でリモートワークを経験してきたので、ざっと振り返ってみます。

  • 1社目: チーム内で唯一人のリモートワーカー(3-4年)
  • 2社目: エンジニアのみ週1-2回のリモートワーク(2年)
  • 3社目: オフィスのない会社でメンバー全員リモートワーク(new!)

1社目: チーム内で唯一人のリモートワーカー

リモートワーク1社目。 受託の Web アプリケーション開発の会社でした。
元々は普通に毎日オフィスへ出社して勤務していたのですが、あるとき家庭の事情により通勤が難しくなってしまい、リモートワークへ切り替えてもらうことになりました。

ルール

リモートワークを始めるにあたって、以下のようなルールが取り決められました。

  • 最低週1回出社(10:30-15:00)
  • それ以外の勤務時間は自由
  • 休暇も自由にとってよい
  • 連絡はなるべく取れるようにする

運用

かなり自由な条件を提示してもらっていましたが、他のメンバーが 10:00-19:00 くらいに活動していたこと、園児2人と暮らしていたこともあり、だいたい決まった時間帯に活動していました。
休暇もそれほど取らなかったように思います。

  • 9:30 出勤(休憩がてら掃除、洗濯しつつ)
  • 18:00 退勤
  • 19:00 ごはん
  • 20:00 お風呂
  • 20:30 寝かしつけ
  • 21:30 作業が残っている場合はこのくらいから再開

連絡手段、情報共有

当時のおもな連絡手段はメールと電話。
テキストチャットは私が在籍している間には導入されませんでした。
導入の話は何度か出ていたはずなのですが、無くてもあまり困らなかったんですよね。なので導入の話が持ち上がっても「まー電話もメールもあるしいいかなー」ってなって見送られてしまうという(笑)
阿吽の呼吸とまでは言えませんが、お互いがどんな作業をどんな風に進めていくのか、何となく把握できていたのが大きかったかもしれません。

課題になったのはお客様との連絡手段です。
当時の私はよく電話をくださるお客様を担当していました。
ここをすんなり接続できると、業務もスムーズに回ります。
そこでネットワークエンジニアさんが SIP サーバーを立ててくれて、遠隔地でも内線が使えるようにしてくれました。
これはめっちゃ便利でした!
オフィスにいるメンバーがお客様から電話を受ける→自宅にいる私に内線をかける(○○さんから電話なので代わりますーって感じで)→私がお客様からの電話を取る……という流れなので、お客様からするとまったく違和感がないのです。

大変だったこと

前述のとおり、当時の我が家には2人の園児がいました。
お客様との電話中には彼女らの声がなるべく入らないよう、とても気を遣いました。
子供には「電話のときには静かにしていてね!」と何度も何度も言い聞かせ、彼女たちもそれに応え、よく協力してくれました。
だがしかしそこは園児。
突然姉妹ゲンカが勃発するんですよね!

子供がいるから家では仕事ができない……という話をよく聞きます。
この辺りは子供の性格や家の間取りが大きく影響するので、一概には言えないと思います。
 
 

2社目: エンジニアのみ週1-2回のリモートワーク

リモートワーク2社目。
こちらも受託の Web アプリケーション開発、iOS アプリ開発の会社でした。

ルール

私が在籍していた当時は以下の様なルールで運用されていました。
オフィスにいても自宅にいても、基本的には同じように仕事をしていました。
(ちなみに現在は違うルールで運用されているらしいです)

  • 自宅で作業を行う場合は当日12:00までに連絡すること
  • 連絡はなるべく取れるようにすること

連絡手段、情報共有

おもに Skype, HipChat, Slack 等のチャットツールが多用されていました。
チャットはリアルタイムにやりとりできるので便利ですね!

大変だったこと

1社目よりはるかに多くの問題が発生しました。
正直なところ、私は1社目でスムーズに運用できていたので高を括っていたんですよね。
エンジニア側としては特に問題はなかったのですが、お客様と直接やりとりを行うディレクター側はとても大変だったようです。

  • エンジニアとディレクター間の情報共有
  • オフィスにいる人、オフィスにいない人との間で情報格差が発生
  • テキストベースでのコミュニケーションが苦手な人とのやりとり
  • 「見ていないところでもちゃんと仕事をしているのか?」という不信感
  • 何か問題が起こると「リモートワークだから……」となってしまう  
     

3社目: オフィスのない会社でメンバー全員リモートワーク

リモートワーク3社目。
今回も Web アプリケーション、iOS / Android アプリ開発が中心の会社です。
入社のきっかけは Wantedly で「オフィスがない」と謳っている会社を見かけたことでした。 2社目でのリモートワークにだいぶ悩んでいて、「マイクロソフトを辞めて、オフィスのない会社で働いてみた」や「強いチームはオフィスを捨てる」を読んでいた頃です。 1社目で得ていたはずの、リモートワークに関する自信がぐらぐらしてました。
実際に顔を合わせなくても仕事はできるのだろうか。
Skype でそんな悩みを話して、そこからトントンと話が進み、今年の11月に入社しました。

ルール

「朝会に出席する」と「成果を出す」以外の取り決めはほとんどありません。
みんな何となく、9:20-18:00くらいまで Google ハングアウトは繋ぎっぱなしです。
カメラも音声も普段はオフにしていて、必要なときにオンへ切り替えています。

  • 9:20 に Google ハングアウトで朝のミーティングを行う
  • そのままなんとなく Google ハングアウト繋ぎっぱなし

連絡手段、情報共有

連絡手段はおもに Google ハングアウトと Slack です。
ちなみに基本的にハングアウトもカメラを切っているので、相手の表情までは見えません。ときどき話しかけても不在なことがありますが、みんなほとんど気にしていません(どうせすぐ戻ってくるので)

2社目ではオフィスにいる人とオフィスにいない人の間で、情報の格差が発生しました。これについては後述しますが、オフィスの中だけで勝手に話が進んでしまう問題です。
メンバー全員がリモートワークだと、この問題はかなり発生しにくくなるようです。みんな何かあればテキストにまとめて共有しているので、今のところ困ったことはありません。

おもしろいと感じたこと

創業メンバーの2人と実際に顔を合わせたのはまだ1回しかありません。
それ以外のメンバーと会ったのも数えるほどです。
でもまったくよそよそしい感じもしないんですよね。
久しぶりに会っても久しぶりの気がしないし、別れるときも「また明日ねー」って感じであっさりです。
これは Google ハングアウトで毎日話しているからかも。

大変なこと

1社目に続いて、3社目でも稼働時間が伸び気味になっています。
よく「リモートワークは私生活との境界が曖昧で働き過ぎになりがち」と言いますが、まさにこれです。 やらなければならないこと、やりたいことがたくさんあってつい PC を起動しちゃうんですね。
これは意識して止めようと思っています。

完全リモートワークでよかったこと

文鳥のヒナを迎えることができました!
幼い小鳥のヒナは1日に4回ほど、さし餌をする必要があります。
最近は文鳥生産を生業としている人が減ってしまったせいか、幼いヒナが出荷され、幼いうちにすぐ買い手がついてしまう傾向にあるそうです。つまり自力で餌を食べられるまでに成長したヒナがペットショップや小鳥店にいることが少ないらしいのです。
リモートワークであれば仕事の合間にさし餌ができるので、安心して文鳥のヒナを迎えることができます。
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シルバー文鳥風味の白文鳥です。とてもかわいいです。  
 

リモートワークに関する疑問

上記の経験を踏まえてよく聞く疑問、よく言われることをまとめてみました。

家では集中できないのでは?

逆にオフィスでは、他人がおせんべいをボリボリ食べる音やファーストフードの匂い、独り言が気になって集中できないこともあるでしょう。
他人のヘッドフォンから音漏れしているアイマス曲が気になってしまうことだってあります(オフィスでメンテ作業しているときに誰かが音漏れさせていて、私の端末から音漏れしているのかな……と思ってそわそわしたこともあります……!)
逆に自宅であれば食べる物に気を遣う必要もないし、独り言も言い放題だし、歌いながら仕事することもできるので大変よいです。

家に小さい子供がいると難しいよね?

子供がいると集中できないという話も聞きます。
上にも書きましたが、この辺りは子供の性格や、家の間取りによるところも大きいです。幸い我が家は何とかなりました。

緊急メンテ時には血走った目で「おかーさん!これから!大事な仕事するね!!!」と言うとだいたい静かに待っていてくれました。
終了時には「終わったよー協力してくれてありがとう」と一声かけます。
終了の合図大事。

あと、仕事用の PC は触らせないようにしていました。

目が届かないところで仕事をさせたらサボるのでは?

私が今まで見た限りですが、この発言をするのは管理する立場の人でした。
この疑問に対しては「そもそも信用できないメンバーを採用すべきではない」と答えたいところ……。

ヒトも生き物なので、どうしても気分が乗らないこともあると思います。
定時にオフィスへ出社したところで、疲労や騒音で作業が捗らないこともあるでしょう。いつもより少しゆっくり休憩を取りたいことだってあります。
そうかと思えば、作業がやたらと捗るときもあります。
ソフトウェアエンジニアをクリエイティブな職業だと言うのであれば、ある程度個人の裁量に任せてしまってもよいのではないかと思うのです。

顔を見ないと気持ちが伝わらないのでは?

顔を見ても見なくても、伝わるときは伝わるし、伝わらないときは伝わらない。
ただ対面の方が表情や声のトーンなど、伝達できる情報が多いため、一般的には “伝わりやすい” と言えます。
なので顔を見ないときのコミュニケーションでは一工夫必要になります。
ポイントとして相手の発言をできる限りポジティブに受け取ること、できるだけポジティブに発信することを心がけておくと、テキストだけでのコミュニケーションもだいぶ楽になるのではないでしょうか。

どんな人にリモートワークを認める?

これはメンバー全員にリモートワークを認めればよいと考えています。
子育てや介護をしている人のみに限定してしまうと、不平不満が出る可能性があるとのこと。こんなことでギスギスするのは馬鹿らしいですよね。
みんなに選択肢があるのは素敵なことだと思います。

オフィスにいる人といない人との間に情報の格差が生まれるのでは?

よく「喫煙所で大事なことが決まっている」というような話も聞きますが、オフィスとオフィス外で同じような問題が発生してしまいます。
どうしてもオフィスに情報が閉じこもってしまうんですよね。
この状況を打破するためにはお互いに意識することが大事です。

  • オフィスからリモートへ情報を発信する
  • リモートからオフィスへ情報を取りに行く

まとめ

ネットワークや様々なツールが発達し、リモートワークをしやすい環境がだいぶ整ってきました。 リモートワークに興味がある人、チーム、会社の皆さんにはぜひ挑戦していただきたいです。

以前から「働き方の選択肢が増えるとよい」という話をしていますが、この主張は今も変わりません。
私にとっては今のところ、リモートワークが一番合っているようです。
オフィスで働くよさもあるし、リモートで働くよさもあります。
これからもっと、いろんな人達が、いろんな働き方を選べるようになったらいいなと思います。
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参考書籍

最後に、リモートワークについて考えていたときに参考にした書籍を載せておきます。 リモートチームでうまくいく も近いうちに読みたいです。